華道家になるには?必要なスキルから適性、働き方までレクチャー

華道家とは華道を生業にしている人です。お花の先生も華道家もどちらも花を生ける人ですが、それを「道」ととらえる人が華道家です。

華道の流派のなかでも、草月流では「華道」という言葉を使いません。草月流には華道家はいなくて、そのかわりに「生け花作家」と呼ばれています。

華道家とお花の先生が決定的に違うところは、華道家は流派の師範の免状をもつことが絶対、必要なところです。

お花の先生になりたい場合「今日からお花の先生をやります」といえば、なることができます。

華道家になりたかったら修行を積むことが必要です。

華道家になるための必要なスキルや適性、働き方などをみていきましょう。

華道家とは?

華道家として認めてもらうには、一般的に、どこかの流派に属してその流派の師範の免状をもっていることが必要です。

流派によって違いますが、師範までいくのに10年近くかかる人もいます。

日本の伝統的な芸術技法である華道(生け花)の専門家

華道は、昔から日本で継承されている伝統文化なので、華道家と呼ばれるには華道という日本文化に通じていることが条件です。

家元制度がある華道は、花の生け方の稽古を積んで家元から免状をいただくことで家元と師弟関係が結ばれます。

流派によって、花の生け方はもちろん、免状をもらえるまでの期間まで違います。

フラワーアーティスト、生け花作家と呼ばれることもある

華道家は、草月流では「生け花作家」、表現者というカテゴリーからみれば「フラワーアーティスト」と呼ばれることもあります。

壺や皿などの花器に花を生けて、空間演出をする

華道は空間を彩る空間芸術です。花器に花を生けるだけで空間が変わってきます。

より美しい空間を作り出すのが華道家の仕事です。

長く続けて師範の免状を取れば、生徒に教えることができるように

流派によって免状の取得期間が違いますが、師範までいくにはどの流派でも5年~10年はみておくことが必要です。

一度、師範の免状をもらえば一生ものなので、いくつになっても生徒に教えられます。

生け花は海外にも知られているため、海外で活動する場合も

日本では、生け花よりもフラワーアレンジメントの方が人気がありますが、逆に、海外では生け花が人気になっていて、日本にくる外国人への体験レッスンは盛況です。

海外で活動する日本の華道家も増えてきています。

華道家になるには

華道家は、日本文化である華道を継承して伝えていく人でもあります。華道家になるには、流派に属して何年か修養することが一般的です。

華道の世界は家元制度

華道の世界は、家元が頂点にあって、弟子たちに段階的に免状を与えていき師弟関係を結ぶ家元制度になっています。

好みの流派を選び、その流派の師範に弟子入りするのが一般的

自分の求める花を生けられる流派を選び、何年かかかってもその流派の型を学び、師範の免状をもらうまで学ぶのが、華道家になるための一般的なコースです。

弟子として5~10年ほど修行し、師範の免状を取る

師範の免状をもっているということは、その流派の様式美を他の人に伝えるだけの技量をもっていることの証明になります。

流派によって取得できるまでの年数は違いますが、一生ものの免状なので何年かかっても取得する価値があります。

華道家の資格・免許

華道家としての資格は、属する流派の師範の免状をもっていると証明できます。

その他に、美的センスや色彩感覚の資格ももっていると集客に役に立ちます。

初級・中級・上級・師範の順に資格を取得する

流派によって師範までの道のりは違いますが、基本は初級、中級、上級を経て、師範の資格を取得できます。

師範まで最低でも5年かかるといわれる

師範は一生ものの免状です。5年~10年はかかるといわれますが、最低10年という流派もあります。

流派を選ぶ時には、師範の免状取得までのおおよその期間を調べておいてもいいでしょう。

他の美しい作品に仕上げるのに役立つ資格

美的センスや色彩感覚も華道には必要です。次のような資格をとるための勉強をしておくと役に立ちます。

色彩検定

文部科学省後援の公的資格で、1級~3級まであり、2018年からUC級(色のユニバーサルデザイン)も新設されました。

色彩の理論や法則、実務に生かせる高度な配色技法、講師養成講座への道もあります。

フラワーデザイナー

フラワーデザイナー資格検定試験があります。「花文化の普及」という目的のために設けられた試験制度です。1級~3級まであります。

フラワー装飾技能士

厚生労働省管轄の国家資格です。生花を使って各種装飾の技能を認定する試験で、実技と学科の試験があります。

花束やコサージュの制作、ブーケのデザインなどが一定の基準以上ある人に対して認定される資格です。

華道家に求められるスキル

華道家に求められるものは、第一には日本の伝統文化の華道を伝えていくことです。

伝えるためには、さまざまなスキルが必要になってきます。

色彩・バランス感覚

色彩についての基礎知識やバランス感覚は身につけておいた方がいいです。何となく花を生けるよりは、色彩を考え、バランスを考えて生け花を生けると出来上がりも違ってきます。

美的センス

きれいな花をさらにきれいに見せるのが美的センスです。美的センスはきれいなものをたくさん見ることで養われます。

継続力

お稽古をずっと続けていく継続力は大切です。日本の伝統文化は「繰り返し練習する」ことに重きを置かれていて、それができる人は評価されます。

探求心

他の流派の展示会や発表会へは、できるだけ足を運びましょう。美への探究心は、刺激を受けることで高まります。

コミュニケーション力

いろいろな人が華道を習いにきます。どんな人でも受け入れて教えていくコミュニケーション力は必要です。

華道を広めていく工夫

華道を広めていくことは、日本の伝統文化を広めていくことです。たまには着物を着て生け花を生けてみましょう。外国人には喜ばれます。

華道家に向いている人

華道家は花を生ける人であり、日本の伝統文化を伝えていく人であり、表現者でもあります。

次の4つに共通するものをもっている人が、華道家には向いています。

花が好き

花を生けるのが面倒くさい、なんて人は当然、華道家には向きません。花を触っていると、気持ちが良くて落ち着くぐらいの人が向きます。

日本の伝統文化に興味がある

華道は日本の伝統文化ですが、他にもお茶や着物、舞踊、能、歌舞伎など日本の伝統文化に関心があって、少しでも知識をもっている方は華道家に向きます。

ものを作るのが好き

表現者としての華道家は、もの作りをする人です。ゼロからデザインを考えて構成していくもの作りが好きな人には向いています。

きれい好き

花を生ける時、結構、葉っぱや枝や茎などのゴミがでます。こういうゴミをそのままにして花を飾っても花がだいなしです。

散らかっているとすぐに片付ける、きれい好きな人は向きます。

華道家の働き方

華道家としての働き方にはどういうものがあるでしょか。

企業に就職

企業に就職すると、その企業の社員と同じなので安定した収入を得られます。

ただし、採用される人数は少ないです。

華道教室、専門学校の講師

華道教室は全国いたるところにあります。人に教えるための第一歩としては華道教室は勉強になります。

専門学校の講師になるには、紹介や推薦してもらえると採用されやすくなります。

ブライダル会社、結婚式場

ブライダル会社や結婚式場では、フラワーアレンジメントの知識も必要になってきます。華道の様式美の他にフラワーアレンジメントの知識も吸収しておきましょう。

生花店

生花店ではでは販売が主体なので、華道家という資格はあまり重要視されていません。

お客さんの要望を確実に花で表現できる能力は磨かれます。

独立開業

自営の場合は、すべてをひとりでやらなければいけないので大変です。最初から独立開業するのではなく、他で働いてから独立した方がいいでしょう。

独立開業のためには、集客や広告、花屋さんとの交渉、生徒との交流も必要です。

カルチャースクールの講師

集客や広告を自分でしなくてもいいですし、聞こえもいいので、カルチャースクールの講師は人気です。

教える部屋を借りるという形になるので、費用はかかります。

新しい働き方

華道家としての働き方は、今後、多様化していくものと思われます。外国人で華道をやりたい人が増えているので、その人たちへ教える働き方、もうひとつは様々なアートや業種とコラボしていく働き方などです。

これからも、華道家としての働き方は時代に合わせて変わっていくはずです。

華道家になるには?必要なスキルから適性、働き方までレクチャーのまとめ

華道が成立した室町時代から、華道は時代に合わせて変化してずっと継承されてきました。

華道という日本の伝統文化は、これからもずっと続いてほしいと思う人も多いでしょう。

華道家として新しい道を模索する時代にきていると思います。

これからは、そういう担い手としての華道家が望まれるはずです。