犬の血統書とはどんなもの?血統書について知っておくべき3つの知識!

血統書つきの犬と聞くと、由緒正しい血筋から生まれた犬を想像しますよね。人間で考えると、名前や地位が昔から知れ渡っている、伝統ある家の生まれというところでしょうか。血統書がどういうものかは、実際に見たことがある人でないと分からないと思います。

そこで、犬の血統書とはどんなものなのかを詳しく解説いたします。ブリーダーになるのであれば、犬の血統書は重要な物になってくるからです。

犬の血統書にどのようなことが書かれているのか、血統書が必要になるのはどのような時か、血統書を発行する方法についても紹介したいと思います。

犬の血統書とは?

犬の血統書とはどのようなものなのでしょうか。

血統書は「血統証明書」の略

血統書とよく耳にしますが、もともとは「血統証明書」のことを指しています。「血統証明書」を略して血統書と言っているのです。

血統書は、純粋犬種であることを証明する書類です。血統登録をされた同じ犬種の父と母から生まれた仔犬に対して発行されるものです。人間でいうと、戸籍のようなものと考えると分かりやすくなります。両親から遡って3世代前の祖先の情報まで書いてあるのです。

犬が犬種標準を満たしているという証明書

血統書には、その犬が犬種標準(スタンダード)を満たしていることの証明になります。犬種標準とは、一般的な特徴をもったその犬種による全体的な外観や習性、性格、体の各部分の特徴、大きさ、歩き方などについて細かく決められている規定のことです。

犬種標準に決められている外見などの形態や特徴は、両親から受け継いだもので、その両親も先祖から受け継いできたものなのです。純粋な犬種を繁殖させるためには、数代前の先祖まで遡って確認する必要があるのです。

さまざまな犬籍団体が血統証明書を発行

血統書を発行する犬籍団体は、複数あります。犬籍団体では、祖先の代まで管理することで、純粋犬種を保っているのです。ここでは犬籍団体の一部を紹介いたします。

一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)

一般社団法人ジャパンケネルクラブは、登録頭数が国内最多の犬籍団体です。純粋犬種の犬籍登録、畜犬の飼育奨励、有能・優良犬の普及、動物愛護精神の高揚のための活動をしており、世界88カ国が加盟する国際的な愛犬団体なのです。

純粋犬種の保護と質の向上のために血統書を発行しています。日本国内の血統書の発行の90%は、一般社団法人ジャパンケネルクラブが行っているのです。その他にもドッグショーや競技会、「愛犬飼育管理士」資格取得の講習会や試験なども実施している団体です。

KCジャパン(特定非営利活動法人日本社会福祉愛犬協会)

KCジャパンは、全国に200以上の支部がある全犬種の犬籍団体です。血統書の発行や犬に携わる専門家の育成、ドッグショーやチャリティーイベントも開催しています。

世界で初めて豆柴犬を犬種と認定している団体で、血統書の発行も行っているのです。

公益社団法人日本犬保存会(日保)

公益社団法人日本犬保存会は、日本で最古の犬籍団体で90年の歴史があります。日本犬の標準(スタンダード)を決め、犬籍簿を整備し、日本犬の血統書を発行しています。

日本犬に関する展覧会や講習会、繁殖や飼育の指導も行っているのです。

PD(公益社団法人日本警察犬協会)

警察犬の血統書を発行する団体です。警察犬に指定されている7種類の犬種の血統書を発行しています。

①エアデール・テリア

②ボクサー

③コリー

④ドーベルマン

⑤ゴールデン・レトリーバー

⑥ラブラドール・レトリーバー

⑦ドイツ・シェパード

 血統書に書かれている内容とは?

血統書にはどのような内容が書かれているのでしょうか。一般社団法人ジャパンケネルクラブが発行している血統書の記載項目について見ていきましょう。

犬名

ここに書かれている犬名は、血統書上の正式な名前になります。犬そのものにつけた名前と、犬にとっては姓にあたるブリーダーが所有する屋号の犬舎名が書かれています。

このように表示されます。

「名前 犬舎名 JP 」

JPというのは、血統書を登録申請した母犬の所有者(ブリーダー)が、国際畜犬連盟(FCI)に犬舎登録されていることを示しています。

誕生日などの基本データ

基本データとしては、誕生日や性別以外にはどのような記載があるのでしょうか。

犬種

トイ・プードルならば、「POODLE(プードル)」と書かれていいます。

登録番号

犬籍登録上の通し番号がつけられます。

「犬種記号(アルファベット)+5ケタの英数字+年号(下2ケタ)」で構成されています。

犬種記号は、トイ・プードルならば「PT」スタンダード・ダックスフンドならば「DH」になるのです。

毛色

犬種標準で決められている色が記載されます。「RED」というような記載です。犬種標準に決められている以外の色であれば毛色の前に「×」印がつけられます。

所有者名

入手時は繁殖者名になっていますが、飼い主の名前に変更が可能です。ただし、一般社団法人ジャパンケネルクラブの会員になる必要があります。

系図

3世代前の血統が書かれています。それぞれの犬名や登録番号、DNA登録番号、ドッグショーや競技会でタイトルを取得している場合は記載されています。

股関節の評価

犬の遺伝性の病気で「股関節形成不全症」があります。生まれつき股関節が異常な状態にある病気です。このような犬は、関節に気をつけて生活をしなければならないのです。股関節の評価は、ブリーダーが希望したときに記載し、繁殖の指針にしております。

DNA登録番号、lD番号

DNA登録番号やID番号とはどのようなものなのでしょうか。

DNA登録番号

DNA登録番号とは、犬から採取したDNAデータを記載したものです。登録者が同じ母犬から生まれた仔犬をすべて登録したい(一胎子登録)を希望すると、メス犬のDNAデータの登録が義務付けられているのです。

DNAの採取は、専用のブラシで頬の内側の粘膜をこすります。採取して分かったDNAデータは、登録犬の個体識別に使用されるのです。

ID番号

ID番号は、マイクロチップが埋め込まれている、タトゥーによる個体識別番号があれば、登録される番号のことです。マイクロチップは、識別番号が記載されているチップを顎部皮下に埋め込むのです。専用の読み取り機器を使うと、識別番号が確認できるようになっています。タトゥーは、耳か腹部に識別番号を入れ墨する方法です。

血統書が必要な人とは?

血統書はどのような人が必要なのでしょうか。

特定の犬種を飼いたい

血統書は、犬の血筋を発行する団体が保証した証明書です。別の犬種の血が混じっていない犬が欲しい、特定の犬種を飼いたいと思っている人には必要な資料になるのです。

競技会に参加したい

競技会やドッグショーは、犬種ごとに種類が分かれている、血統書が参加条件に必要であることがあります。すべての大会に必要なものではなく、ミックス犬でも参加できる大会はありますが、同じ犬種と競い合いたいという人には必要な資料なのです。

血統書を発行するには?

血統書を発行するためには、どのような手続きが必要なのでしょうか。

登録申請の必要がある

血統書を発行するには、登録申請する必要があります。最も多く血統書が発行されている一般社団法人ジャパンケネルクラブでは、血統書の所有者が会員になる必要があり、団体公認の愛犬クラブに所属していなければなりません。

申請には、母犬の血統書、父犬の血統書、母犬の写真が必要です。任意ではありますが、マイクロチップ登録やDNA登録も必要になることがあります。

費用がかかる

血統書は母犬の所有者(ブリーダーなど)が全国にある愛犬クラブの事務所に一胎子登録申請書を提出し、本部で審査がなされます。一胎子(いったいし)とは、一緒に生まれた兄弟姉妹犬のことをいいます。一度にまとめて登録するので「一胎子登録」と言います。

一胎子登録料

生後90日以内 1頭2,200円

生後90日以上 1頭5,600円

ほとんどのブリーダーは、生後90日以内に登録をして登録料をおさえています。

犬の血統書とはどんなもの?血統書について知っておくべき3つの知識!のまとめ

ブリーダーとしてより良い特質を持った犬を繁殖させるためには、血統書が重要になってきます。血統書は犬の戸籍を証明するものです。特定の犬種を飼いたい人や競技大会の出場を目指す人には必要になるものです。純粋犬種であれば、高値で取引することも可能になるのです。

血統書を発行する団体は複数ありますが、そのほとんどを発行しているのが一般社団法人ジャパンケネルクラブになります。血統書の登録申請はブリーダーが行い、登録する時期によって料金に違いがあります。