犬に教えるコマンド

愛犬のトラブルを防ぎ、危険から守るために犬のしつけは非常に重要です。そのしつけに役立つのがコマンドです。

でも、コマンドってなに?コマンドとしつけの違いって?どうして必要なの?そう思う人はたくさんいると思います。コマンドは知っているけれどどう教えたらいいかわからないって思う人もいるでしょう。

そんな方のために、コマンドとはなにか、なぜ犬にコマンドを教えたほうがいいか、基本的なコマンドトレーニングの仕方などの知識や注意点を紹介します。

人と犬が安全に暮らすためにぜひ、役立ててください。

コマンドとは?

まずは、コマンドについて詳しく見ていきましょう。

コマンド=命令の言葉、飼い主の指示

コマンドとは人間の指示、つまり飼い主が犬に対して出す「命令」です。犬にとっては人とのコミュニケーションを円滑にする言葉です。

例えば、よく使われる「おすわり」「伏せ」「待て」「お手」などがコマンドです。

なぜコマンドが必要か?

コマンドが必要な理由はたくさんありますが、ここでは3つお伝えします。

愛犬を危険から守る

例えば、家に来客が来た時興奮して、家から飛び出してしまい事故にあってしまった。散歩中にほかの犬とあい喧嘩になってしまった等々、人間社会には様々な危険があります。

そんな時コマンドを覚えてもらっていればその危険から守る事ができます。

飼い主のマナー

玄関チャイムの音、電話の着信音にワンワンと吠える。とても迷惑ですよね。また、とっても人が好きな犬は、思わず飛びついてしまうこともあります。犬好きな人は嬉しいのですが、犬嫌いの人にとっては恐怖でしかありません。

これは、明らかに飼い主さんのマナー違反です。でもそれもコマンドで防ぐ事ができます。

子犬の頃からトレーニング

しつけ全般は、子犬の頃から教えます。コマンドも同様で、幼い頃から繰り返し教える事で自然と覚えます。

コマンドの基本

では、コマンドの基本からおさえていきましょう。

使うコマンドは統一する

犬は毎回同じ言葉を繰り返すことでコマンドを覚えます。

日本語か英語、どちらかに決める

いつも「おすわり」と言っていたのに急に「シット」と英語になったりすると、混乱してしまいせっかく覚えたのもわからなくなってしまいます。使うコマンドは統一し家族内でもどの言葉を使うか決めておいたほうがいいでしょう。

日本語のコマンドのメリット・デメリット

日本語のコマンドのメリットは、まず小さな子供からお年寄りまで日本人なら誰でも知っている言葉でしつけができることです。

日本語のコマンドのデメリットは、例えば、「おすわり」というコマンドでも、人により「すわれ」と言ったり「すわって」などと言い方が違ってしまうことがあり、しつけを始めたばかりの犬だと混乱してしまいなかなか覚えられないことがあります。

また、人によって言葉の語尾を上げる、下げるなどとイントネーションが変わると犬が覚えにくくなる原因となります。

英語のコマンドのメリット・デメリット

英語のコマンドのメリットは、英単語は基本的に、日本語に比べ短くイントネーションも統一されてます。犬にとって聞き取りやすく、かつ覚えやすいということです。

英語のコマンドのデメリットは、日本人であれば普段日常生活であまり英語を使いません。なのでとっさの時にコマンドが出てこない場合があります。

また、しつけする人だけでなく家族や犬に関わる人すべてに、コマンドを覚えてもらわなくてはいけないことです。

徐々に教えていく

何から教えたらいいの?と誰もが思うでしょう。教えやすいものより犬にとって覚えやすいもの、つまりは、とても簡単なものから順番に教えていきます。

人間でも小学校で教わったことが基礎となり、中学、高校と進んでいきます。それと同様に、犬も簡単なものから覚えていきます。

例えば、座るという行動は犬にとってはとても自然な行動です。座るという行動と「すわれ」というコマンドを結び付ければ簡単に覚えてくれます。1つ簡単なコマンドを覚えたら、次に簡単なものと1つずつ、そして確実に教えていきます。

よくできたら褒める、ご褒美をあげる

犬は飼い主をとても信頼してます。その飼い主から褒められるということは、犬にとってとても嬉しいことです。褒められることでやる気が出て、もっと褒められたいと思うようになります。ですからコマンドを覚えたらとにかく褒めて「よくできた。自分も嬉しい」と伝えてください。

犬が大好きなご褒美をあげることも効果的ですよ。

一度に多くのコマンドを教えない

犬の集中力はあまり持続しません。個体差によって変わりますが5分~15分と言われています。たくさんのことを教えたいがために長々とトレーニングしても、効果を上げるどころか犬の負担になってしまい、コマンドトレーニングそのものが嫌いになってしまいます。

「コマンドトレーニングは楽しい」と犬に感じてもらえるように、日に何回かに分けて楽しみながら1つずつ教えると効果的です。

基礎的なコマンド

実際に使えるコマンドについて紹介していきます。

アイコンタクトの取り方

アイコンタクトはしつけの基本です。アイコンタクトとは犬と飼い主さんが目を合わせる、つまりは犬に注目させることです。ここで注意してほしいのですが、決して必要以上に眼をみつめてはいけません。犬にとってその行為は自分(犬)の方が上位だと感じるからです。

<実践方法>

まず、犬の名前を呼びます。そして、一瞬でもアイコンタクトができたら褒めます。

それを繰り返し、徐々にアイコンタクトをしている時間を伸ばしていきます。最終的には10秒できるようになればOKです。

「待て」のしつけ方

ごはんをあげると、すぐに飛びついて食べてしまう、散歩中やドッグランで興奮していきなり走り出してしまう、そんな犬の行動を抑えたいときに役立つコマンドです。

このコマンドを教えるには、おやつを使うと効果的です。

<実践方法>

「待て」または「ステイ」と声掛けし、「よし」または「OK」と言うまで食べさせないようにすると自然と身に付きます。

最初は短時間から始め、徐々に時間を伸ばしていきます。

「よし」のしつけ方

「待て」の状態から解除するコマンドです。

<実践方法>

「待て」または「ステイ」と一緒に教えることですぐに覚えます。

「おすわり」のしつけ方

基本中の基本で初めに教えたいコマンドです。腰を落として座ることで気持ちが落ち着き、じーっと待つことができるようになります。外出した時や食事時、あらゆる場面で役立つコマンドです。

<実践方法>

このコマンドを教えるには、「おすわり」または「シット」と声を掛け、手で犬のお尻を押して座らせ褒めます。

また、自然と犬のお尻が下がるようにおやつなどで犬の視線を後方に誘導し座らせ褒めます。

「伏せ」のしつけ方

犬に長時間待っていてほしいときに役立つコマンドです。

<実践方法>

犬のお腹部分を地面にぺたりとつけさせます。「おすわり」「伏せ」「待て」とセットで使うと犬の体に負担をかけずに長時間待たせることができます。

このコマンドは、まず犬を座らせ、おやつなどで犬の視線を床に誘導すると自然に伏せの姿勢になります。

できたら、しっかりと褒めてあげます。

「こい」のしつけ方

離れている犬を呼び寄せるときに役立つコマンドです。どのような状況でも飼い主が呼べば来るようにすると、犬同士のトラブルなどを防ぐことができます。

<実践方法>

コマンドで声がけし、来たら褒めるを繰り返すことで身に付きます。

「ハウス」「ゲージ」のしつけ方

家の中で犬がゲージなどに入るようにするコマンドです。犬が自分の居場所と認識し、長時間待つことができたり、安心して眠れるようになります。

<実践方法>

コマンドで声掛けし、おやつなどでゲージなどに誘導します。できたらその場で褒めてあげます。これを何度も繰り返すことで自然と身に付きます。

「だめ」「いけない」のしつけ方

犬の行動を制止する時に使うコマンドです。

<実践方法>

このコマンドは本当にやってはいけない事をした時に使わないと覚えられないので、タイミングを間違えないようにします。その際、犬の名前を呼んで叱ってはいけません。名前を呼ばれると叱られるかもと思ってしまい、犬にとってマイナスイメージになってしまいます。

叱った後甘えてきても無視することが肝心です。無視することで犬は、「だめ」=無視される=やってはいけない、と覚えます。

フレーズ一覧

覚えておきたいフレーズをいくつか挙げてみましたので、ぜひ取り入れてみてください。

〇「待て」(日本語)「ステイ」(英語)

〇「よし」(日本語)「OK」(英語)

〇「おすわり」「すわれ」(日本語)「シット」(英語)

〇「伏せ」(日本語)「ダウン」(英語)

〇「来い」「おいで」(日本語)「カム」(英語)

〇「ハウス」「ゲージ」(日本語/英語)

〇「だめ」「いけない」(日本語)「ノー」(英語)

上記7つが必用と思われるコマンドです。

このほかで、よく使われるコマンドは下記の通りです。

〇「お手」(日本語)「ハンド」(英語)

〇「おかわり」(日本語)「チェンジ」(英語)…「お手」と反対の手を差し出す。

〇「ついて」「つけ」(日本語)「サイド」(英語)…人の横につけさせる。

〇「止まれ」(日本語)「ストップ」

〇「頂戴」(日本語)「ギブ」(英語)

〇「持って来い」(日本語)「テイク」(英語)

犬に教えたいコマンドの基本と知って.おきたいフレーズ大紹介!のまとめ

犬は、人にとって愛すべき存在です。その愛くるしさに癒される人もいるでしょう。

また、飼い主への従順さに感動する人もいるでしょう。でも、だからと言って甘やかしてはいけません。犬を危険から守り、人間社会でのマナー違反にならないためにも、犬を小さな頃からしつける必要があります。その「しつけ」に重要なのがコマンドです。

どんな時にどのコマンドが必要か、なぜ必要なのかを知り、どう教えたらいいかを知ることにより犬との信頼関係を深めることができます。

また、人にとっても犬にとっても安心して楽しく暮らせる社会になるのではないでしょうか。