犬のマズルコントロールとは?基本知識とやり方について

「愛犬がなかなか言うことを聞いてくれない」

「愛犬から信頼されていない気がする」

という悩みをお持ちの飼い主さんはいませんか?こうしたお悩みを解決する犬のしつけの方法の1つとして、マズルコントロールは非常に有効です。

ここでは、犬のしつけでお悩みの飼い主さんのために、犬のマズルコントロールとはどういったものかについてや、マズルコントロールの目的や効果、そして、マズルコントロールのやり方について紹介していきます。

マズルコントロールとは?

マズルコントロールのやり方や効果を紹介する前に、まずはマズルとはどういったものかや、犬のマズルコントロールとはどういったもので、どういう意味があるのかについて紹介します。

マズルとは

マズルコントロールを知るにあたって、まずはマズルとは何かについて紹介します。

口吻(こうふん)

マズルという言葉は「口吻」という意味です。口吻自体の意味は「口先」や「口元」という意味で、「物の言い方」という意味で使われることもあります。

口のまわりから鼻先にかけての部分

犬のマズルという場合のマズルは口のまわりから鼻先にかけての部分を指します。

犬のマズルコントロール

犬のマズルがどの部分を指すかを紹介しましたが、次は、犬のマズルコントロールとはどういうものかについて解説します。

母犬が子犬のマズルをくわえる行為

犬のマズルコントロールとは母犬が子犬のマズルをくわえる行為を指します。まだ犬社会のルールを理解していない子犬にルールを理解させるために、母犬が行う行為になります。

敏感な部分を覆うことで「守れるくらい強い」という意味

犬にとって口のまわりや鼻先はすごく敏感な部分なので、触られるのを避けようとします。そんな子犬のマズルを母犬があえて覆うことで「あなたのマズルを守れるくらい自分は強い存在である」ということを教えるという意味があります。

上下関係を教える

子犬に母犬がマズルコントロールを行うことで、母犬が強い存在であるということを教えることで上下関係を教えます。

犬の世界では上下関係がしっかりしていて、リーダーとして認めた犬にはすごく従順に従うので、母犬が子犬に自分が上であることをしっかり教えて上下関係をしっかり築いた上で、子犬に犬社会のルールを教えていきます。

犬のマズルコントロールをする目的

母犬が子犬に行うマズルコントロールについて解説しましたが、ここでは、飼い主が犬のマズルコントロールをする目的について紹介します。

本来母犬が行うことを飼い主が疑似的に行う

飼い主によるマズルコントロールとは、本来母犬が子犬のマズルをくわえるという行為を飼い主が疑似的に行います。

飼い主がリーダーであることを理解させる

飼い主が疑似的にマズルコントロールを行うことで上下関係を教えていき、飼い主がリーダーであることを犬に理解させるのがマズルコントロールを行う目的の1つです。

愛犬が安心して飼い主に従えるように行う

愛犬が飼い主のことを信頼できるリーダーであると理解することができれば、飼い主の指示にも従うようになるので、しつけしやすくなります。

また、犬にとって、自分には頼れるリーダーがいると思えることは安心にもつながるので、飼い主がリーダーであることを理解させることは飼い主だけではなく犬にとってもメリットになります。

マズルコントロールの効果

マズルコントロールは犬の服従訓練として行い、愛犬が安心して飼い主に従うようになるようにするのが目的であることを紹介しましたが、ここではマズルコントロールを行うことで具体的にどのような効果が期待できるかを紹介します。

興奮している愛犬を落ち着かせることができる

犬は遊びに夢中になったり、怖くなったりして興奮してしまうと、なかなか言うことを聞かなくなってしまいがちです。そこで、マズルコントロールを行うことで愛犬を落ち着かせることができます。

日頃から行うことで歯のお手入れがしやすい

マズルコントロールを日頃から行っておいて口元を触られるのに慣れさせておくと歯のお手入れがしやすくなります。

また、口元を自由に触ることができるようになっておくことで、歯のお手入れができる他にも、誤飲した際に口のなかに手をいれて取り出したり、薬を口の中にいれて飲ませたりすることもできるようになります。

病院でも暴れにくい

慣れない病院に行って獣医さんに触られたりすると、不安になって暴れてしまうケースも少なくありません。

マズルコントロールによって普段から触られることに慣れていたり、飼い主との上下関係がしっかりできていると、安心して暴れにくくなります。

マズルコントロールのやり方

マズルコントロールの目的や効果を紹介しましたが、マズルコントロールはどのように行っていけばよいでしょうか。

ここでは、マズルコントロールのやり方を解説します。

まずは犬が触れられて喜ぶところに触れる

犬にとってマズルの部分は敏感な部分なので、いきなり触ろうとしても嫌がってしまいます。

そこで、まずは犬が触れられて喜ぶところを触れることから始めます。

顎廻りなど

顎廻りは犬にとって触られて喜ぶところになるので、顎廻りを中心に頭を撫でたりしながら触っていくのがおすすめです。

リラックスしたらやさしくマズルを包む

顎廻りなど、犬が触れられて喜ぶところを触っていき、犬がリラックスしてきたら手でやさしくマズルを包みます。いきなりギュッと掴もうとするとびっくりしてしまうので、ゆっくりやさしく包むようにするのがポイントです。

数秒間おとなしくしたら褒める

マズルを包んだ状態で数秒間おとなしくしたら、マズルから手を離します。ちゃんとおとなしくしたらしっかりと褒めることが大切です。

マズルを包んでおとなしくすることに慣れてきたら、マズルを包んだ状態でゆっくりと口を上下左右に動かしたり、円を描くように回します。この際もちゃんとおとなしくしていたらしっかりと褒めてあげましょう。

マズルコントロールの注意点

マズルコントロールはしつけや服従訓練として有効な方法ではありますが、場合によっては思うような効果を得ることができなかったり、逆効果となってしまう可能性もあるので注意が必要です。

そのため、マズルコントロールを行う際には注意点もしっかりと押さえておく必要があります。

マズルコントロールは必ず必要なしつけではない

マズルコントロールはしつけを行っていくにあたって、絶対に必要というわけではありません。マズルコントロールを行わなくても正しい主従関係を築いていくことは可能ですし、言うことを聞かせることも可能です。

無理矢理すぎるマズルコントロールはしない

マズルは犬にとって敏感な部分になるので、最初のうちはマズルを触ると嫌がって抵抗しようとするケースがほとんどです。

だからといって、無理矢理すぎるマズルコントロールをしてしまうと攻撃的になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

マズルコントロールは犬を安心させるためのものであり、罰を与えるものではありません。無理矢理行わず、優しくちょっとずつ慣れさせていきましょう。

人間に不信を抱いている犬にはおこなわない

保護犬などのなかには人間に不信を抱いてしまっている犬もいます。不信を抱いている犬は、マズルだけではなく体に触れられること自体抵抗があるでしょう。そういう状態の犬にいきなりマズルコントロールしようとしたら、余計に不信感が増してしまいます。

まずは、コミュニケーションを深めて信頼関係を築いていく努力をして、徐々に体に触れられることに慣れさせていきましょう。

子犬のときからおこなうのが理想

マズルコントロールは抵抗の少ない子犬のときからおこなうのが理想です。

大きくなってからも可能ですが、大きく抵抗することもありますし、歯も成長しているので抵抗した際に思わず噛みついてしまう可能性もあるので注意が必要です。

犬のマズルコントロールとは?基本知識とやり方について分かりやすく解説!のまとめ

犬のマズルコントロールの基礎知識や、やり方について紹介しました。このようにマズルコントロールはいろいろな効果が期待できるので、しつけの方法の1つとしておすすめです。

絶対に行わなくてはならないものではありませんが、

・興奮した愛犬を落ち着かせることができない

・歯の手入れをさせてもらえない

・薬を飲ませることができない

・誤飲したものを口の中から取り出せない

という場合に、マズルコントロールをできるようになるとこうした悩みを解決することができます。1日数分、無理のないペースで少しずつ行っていきましょう。