カーミングシグナルの意味と重要性を徹底解説!

ほとんどの飼い主さんは知らないのではないでしょうか。それはカーミングシグナルという言葉です。聞きなれない言葉ですが犬にとってはとても重要なことです。

ここでは、カーミングシグナルとボディランゲージの違いや代表的なカーミングシグナルとその意味、またカーミングシグナルの重要性を詳しく紹介しています。

愛犬とのコミュニケーションをはかるためにも参考にして頂けたらと思います。

カーミングシグナルとは?

まずは、カーミングシグナルについてわかりやすく解説します。

Calming=落ち着かせる、Signal=信号・合図

カーミングシグナルは、英語ではCalming Signalです。Calming(カーミング)の意味は落ち着かせる、静めるということです。

Signal(シグナル)は信号、合図という意味です。

犬が自分自身を落ち着かせたいときや、相手に対しどうか落ち着いてくださいと伝えたいときにとる行動をカーミングシグナルといいます。

立場や感情を音声を使わずに伝える

カーミングシグナルとは、言葉を使えない犬にとっては重要です。自分の感情や立場を相手に伝え争いを避けるために、生まれつき備わった音声を使わない言語といえます。

対象

人間に対して

人間に対して使うときは、犬自身が不安やストレスを感じていると伝えたいときです。

また、人間に対してもう落ち着いて欲しいと伝えたいときです。人間に対する愛情や甘えの感情などを伝えるときにも使います。

他の犬に対して

他の犬に対して使うときは、他の犬との無用な争いを避けるために敵意がないから安心して!落ち着いて!などの意思を伝えたいときです。

また、自分の不安や恐怖や友好的であることを伝えたいときにも使います。

犬(自分)自身に対して

犬は、自分自身に対しても使うときがあります。自分の感じているストレスや不安を軽減するために、高まった感情を落ち着かせようとして使います。

ボディランゲージとの違い

私たちがよく知っているボディランゲージとは何が違うのでしょう。カーミングシグナルとボディランゲージの違いをみていきましょう。

カーミングシグナル…自分と相手を落ち着かせる行動

カーミングシグナルとは、自分と相手を落ち着かせる行動のことです。犬は言葉を持ちません。

そこで、カーミングシグナルが備わりました。不安やストレスなどの感情の高ぶりを静めるために、自分自身を落ち着かせる行動です。

また、無用な争いを避けるためには、相手に落ち着いてもらわなければいけません。そのためにカーミングシグナルを使い自分と相手を落ち着かせます。

ボディランゲージ…感情の表現

ボディランゲージとは、犬の遺伝に組み込まれたもので感情の表現方法です。犬自身の感情を表す行動です。自分の耳や口、目などの表情や毛やしっぽ、姿勢など体全身で感情を表現します。

不安や恐怖、嬉しい感情や悲しい感情などを表現するのがボディランゲージです。

カーミングシグナルの具体例

では、実際のカーミングシグナルについてみていきましょう。

ゆっくりと歩いて近づく

犬を呼んだとき、すぐに来ないでゆっくりと動くときは、どうか落ち着いて欲しいという相手側へのメッセージです。

このカーミングシグナルは、イライラせず、落ち着いて犬が来るのを待ってあげることをおすすめします。

しっぽを振る

犬のしっぽを振る行動はカーミングシグナルです。

しかし、しっぽの振り方によって意味が異なります。いわゆるぶりんぶりんと激しく左右に振るときは嬉しい感情が強いときです。

さらに嬉しい感情が強くなるとぐるぐると回すように振ります。

しっぽをゆっくり左右に振るときは嬉しい感情が少しだけ少ないときです。

また、警戒しているときは急にしっぽを立てたり、ほんの少しだけ左右にしっぽを振ります。さらに、不安や恐怖を感じるとしっぽを後ろ足の間に巻き込むようにします。

あくびをする

人間は眠くなるとあくびが出ます。

しかし、犬の場合は眠いときだけでなくストレスを感じたときや、不安、恐怖などの感情の高ぶりを自ら落ち着かせるためのカーミングシグナルです。

犬を叱っているときにあくびをされることがよくあります。その場合犬は興奮して叱っている飼い主に対し恐怖を感じ「もう反省しているから、落ち着いて!」という感情からあくびをします。

体を振る

犬が濡れた体の水分を振り払うように身震いする行動をしたときは、自分に対するカーミングシグナルです。

高まった感情を落ち着かせるためのカーミングシグナルですので、不安や恐怖の他に嬉しくて興奮しているときにもこのカーミングシグナルを使うことがあります。

もちろん、寒いとき、体が濡れたときに身震いしますがこの場合は生理的な現象です。

そっぽを向く

犬は相手を威嚇するとき、相手と目を合わせます。目があったときは戦いが始まる合図です。

ですから、犬がそっぽを向いたら、相手に対し敵意がないと伝えるカーミングシグナルです。相手に対し「戦う気はないから落ち着いてください。」と伝えています。

飼い主の口と鼻の周囲をなめる

犬が飼い主の顔をなめるカーミングシグナルには、2つの意味があります。

1つは信頼しているという愛情表現です。

もう1つはお腹が空いていてごはんが欲しいとねだるときに顔をなめます。

子犬はお腹がすくと母犬の口の周りをなめごはんをねだります。子犬にとって母犬は安心して甘えられる存在です。その名残から飼い主の顔をなめるカーミングシグナルは信頼できて安心していられる存在で「大好き」という愛情表現です。

お尻をあげて頭を低くする

犬が他の犬や飼い主に対して頭を下げてお尻を高くするポーズは、「遊ぼう!」と誘っているカーミングシグナルです。

しかし、相手が恐怖を感じたりした場合、吠えられたり噛まれたりする可能性があります。

鼻をなめる

犬が自分の鼻をぺろりとなめる行動は、自分自身の緊張やストレスを落ち着かせようとしているカーミングシグナルです。

また、犬は、鼻をなめるとき舌を出します。このことにより、鼻をなめるカーミングシグナルは相手に敵意がないことを伝えるための行動の場合もあります。

耳を倒す

耳を後ろに倒すカーミングシグナルには、2つの意味があります。

1つは嬉しい感情が強いときに見られる行動です。

もう1つは恐怖を感じたときです。真逆の意味ですが見分けるにはしっぽを見ます。

しっぽを振りながら耳を倒していたなら、嬉しいというカーミングシグナルです。恐怖を感じているときの尻尾は、後ろ足の間に巻き込まれています。

〇地面のにおいを嗅ぐ

地面のにおいを嗅ぐ行動は、自分自身を落ち着かせようとするカーミングシグナルです。見慣れない場所などに緊張してストレスを感じたときにこの行動をします。

カーミングシグナルの重要性

カーミングシグナルは犬にとって大切なことです。カーミングシグナルの重要性についてみておきましょう。

〇犬に対しての勘違いをさける

犬のカーミングシグナルで、あくびをするという行動があります。

しかし、カーミングシグナルを知らないと、叱っている最中にあくびをされたとき反省してないと余計に叱ってしまいます。

本当は反省しているからもう叱らないで!どうか落ち着いて!という意味です。

犬の行動を勘違いしてしまい不必要に叱ってしまうことはストレスを抱えている犬をさらに不安にさせてしまいかねません。

よく勘違いしやすいカーミングシグナルは、しっぽを振ると喜んでいる。

目をそらしそっぽを向くとやはり反省していない、友好的ではないと思ってしまうことです。

 

犬のカーミングシグナルの意味を勘違いしてしまうと、飼い主と犬双方にとっては良くないことになります。しっかりと意味を理解し勘違いを避けましょう。

 

〇犬のストレスを早期に軽減する

犬のカーミングシグナルを理解すると、犬が感じているストレスに気づき、何をしたときにストレスを感じたかがわかります。

 

何にストレスを感じたかがわかれば、犬が感じているストレスを早期に軽減することができます。

 

■飼い主がとるべき行動

 

犬のカーミングシグナルに対して、飼い主はどう接してあげたらよいでしょうか。

 

〇シグナルをキャッチする

まず、飼い主がとる行動は愛犬をよく観察することです。普段のしぐさや表情をよく観察しどんなときにどのような行動をするか、またどんな表情かなどをしっかりと観察します。

 

犬は、様々な場面で自分の伝えたいことをカーミングシグナルによって示してきます。普段と違う行動や表情をした場合は、犬により示されたカーミングシグナルです。

 

このシグナルをいち早くキャッチする必要があります。

 

〇理解する

キャッチしたカーミングシグナルにより、犬がなにを伝えようとしているかをしっかりと読み取り、犬の心や感情を理解することが大切です。

 

〇その行動に対して対処する

犬の示したカーミングシグナルを理解できれば、犬がストレスを感じたときや不安な気持ちになったときなどわかります。

 

例えば、トレーニング中にストレスを感じているカーミングシグナルを示した場合、早めに切り上げることにより過度なストレスを回避できます。

 

このように、犬のカーミングシグナルを理解することによりストレスなどに気づくことができ、対処することができます。

 

〇よりよいコミュニケーションへとつなげる

犬のカーミングシグナルをしっかりキャッチしてその意味を理解し、犬の抱えているストレスを取り除いてあげることが、飼い主のとるべき行動です。

 

相手の感情や心理状態を理解し、相手がなにを伝えたいのかを把握すれば愛犬とのスキンシップをとりやすくなります。

 

カーミングシグナルをきちんと理解することが、よりよいコミュニケーションへとつながります。

 

■カーミングシグナルの意味と重要性を徹底解説!のまとめ

 

カーミングシグナルとは、犬が相手に対して落ち着いて欲しいときに示す行動です。その行動は自分自身を落ち着かせるためにも使われます。

 

一方ボディランゲージは犬自身の感情や心理状態を表現する行動です。カーミングシグナルは何種類もあり、様々な場面に使われます。このカーミングシグナルを理解することにより、犬の不安やストレスを排除することができます。

 

また、犬とのコミュニケーションが容易となります。

 

そのためにも愛犬のためにカーミングシグナルをしっかり理解する必要があります。