分かりやすい!水耕栽培におけるEC値・PHについて解説します!

水耕栽培を始める時、ただの水に植えれば良いのでは、と考えることがあります。ダメ、というわけではないのかもしれませんが、それではあまりきちんと育たないかもしれません。

植物が成長するためには、どうしても栄養が必要です。その栄養はどこからとるのか、というと水に入っている栄養分、つまり肥料です。

この肥料の濃度をec値と言います。

そして、肥料を入れることで水がアルカリ性になったり酸性になることをPHと言います。

それでは、水耕栽培をする時に、最適のec値は、そしてphはそれぞれいくつなのでしょうか。

水耕栽培におけるEC・PHの重要性

土に植える植物は、水以外の土からも栄養を取ることができます。

しかし、水耕栽培をする時、植物が育つ栄養は水(培養液)からしか受け取ることができません。

そのため、水耕栽培では水が元気で植物の成長に適したものか、そうでないかはとても重要になります。

その植物の成長に適した水のバロメーターが、EC値、PHになります。

水耕栽培では培養液内の環境はダイレクトに生育に影響

水耕栽培では、培養液内の環境は、植物の生育にダイレクトに伝わります。そのため、培養液の中をいつも植物が生育しやすい濃度やPHにしてあげることが大切です。

植物によって、その濃度やPHは違いますので、元気な野菜やハーブ、フルーツを育てるためにも、適した数値を知ることが大切です。

培養液内の環境が崩れると生育が悪くなったり枯れたりする

培養液内は、日光に当たって培養液の水分が蒸発したり、植物が吸収することで濃度が変化します。

また、水を足すことでも違ってきます。

古い培養液をそのまま放置していると、中で水がカビ足り腐敗することもあります。

こういったことが理由で、培養液の環境が崩れてしまいます。培養液内の環境が崩れると、植物の生育が悪くなったり枯れてしまうこともあります。

PHメーター、ECメーターなどで測ることができる

培養液内の環境は、数値で測ることができます。培養液内の数値はPHメーターやECメーターという機器を使うと計ることができます。

PHメーターは、12,000円くらいから販売されています。PHメーターで正確な数値を測る時には、PH計用標準液というものがあります。

ECメーターは15,000円くらいから販売していますが、ECメーターで測る時に正確な数値を知る時も、EC計用標準液という液体が必要になります。

一台でPH、ECの両方を測定できる機器もありますが、こちらは30,000円ほどしています。こちらは、本格的な農業を営む人には必要な機器になります。

そんなに高級なものは使えない、ということでしたらPHメーター、ECメーターともに1,000円台で購入できる家庭用機器もあります。

色々な水耕栽培をしたい、という人は家庭用でも良いので、用意しておきましょう。

バランスが崩れてしまったら培養液を交換して対処する

PHメーター、ECメーターを使って測定したところ、標準値ではない結果が出ている時は、培養液のバランスが崩れている時です。

培養液のバランスが崩れたら、すぐに新しい培養液に交換をして対処しましょう。

EC値とは?

それでは、EC値とは、いったい何を数値化したものでしょうか。具体的なお話をしましょう。

肥料濃度のこと

まず、EC値とは簡単に言うと肥料濃度のことになります。

肥料は少なすぎても不足してしまいますが、たくさんあげればいいというわけではありません。人間でいう栄養不足状態と栄養過多状態になってしまいます。

そのため、EC値を計って、常に植物に適した濃度の肥料が与えられるようにします。

植物にとって0.5~3.0の範囲が適している

植物の種類によってEC値は前後しますが、ほとんどの植物が0.5~3.0の範囲が適しているといわれています。

しかし、中には2.0よりも下の数値が良いものもありますので、必ず作りたい野菜好むEC値を知ることも大切です。

各植物に好むEC値がある

植物によって好むEC値があります。

例えば、トマト、ナス、キュウリなどは実がなるまでは1.0~1.8を好みますが、実がなるころは1.8~2.8と少し数値が高くなります。

これは実がなる時は少し、肥料の量が多くても良いということになります。

三つ葉やネギはもっと極端で、育苗期は1.2ですが、その後は高いEC値になり、収穫する時は2.4~3.5必要になります。

このように植物によっても違うだけでなく、成長にもよっても好むEC値があります。

適正値でないとうまく育たず、枯れてしまうことも

肥料はたくさんあげればよく育つというわけではありません。人間と同じで食べすぎればお腹を壊してしまいます。上手く育たないだけでなく、枯れてしまうこともあります。

そのため、適正値を正しく知っておくことが大切になります。

液肥を正しく希釈して使用することが大切

EC値を正しくするためにも、液肥を正しく希釈して使用することが大切です。適当にこれくらいかな、と水の中に入れないようにしましょう。

また、EC値は植物が生育する時の温度によっても違ってきます。

高温期は多少低めにし、低温期は少し高めにするとよいと考えられています。寒い時の方が栄養が必要ということですね。

PHと植物の関係

PHとは、アルカリ性・酸性を表す数値です。0~14まであり、7が中性になります。数値が7より大きいとアルカリ性、小さいと酸性になります。

pHは植物の成長に影響を与える

一般的に植物の成長には5~7の酸性が適しています。

しかし、水耕栽培では、肥料の効き方によって培養液がアルカリ性になることがあります。

植物はアルカリ性は好まないため、時々PHの数値を測定して、酸性に保つことが大切です。

各植物に好むPHがある

植物によって好むPHは違ってきます。ブルーベリーや栗は5前後の強酸性を好みます。

ほうれん草や白菜・豆類は6.5~7の弱酸性を好みます。

また、花も7弱の弱酸性を好むことが多いようです。

他にも、キュウリやナス・トマト・ピーマン・レタス・ネギなどの野菜は6~6.5の弱酸性にします。

一方、ジャガイモやサツマイモは5~5.5、イチゴや小松菜・にんじん・大根・玉ねぎは5.5~6.5を好むということです。

一概に野菜だから、葉野菜だからと分けることができないので、しっかりと調べてみましょう。

適正値でないと

PHは酸性とアルカリ性では全く違います。水耕栽培では、培養液が植物の栄養のすべてになります。栄養が適正ではないと、植物にとって害になってしまいます。

肥料成分が吸収されにくい

植物の成長に必要な肥料にリン酸があります。リン酸は、培養液がアルカリ性になると石灰塩という形になり、沈殿して水に溶けず植物に吸収されなくなります。

逆に、酸性度が高すぎると、鉄・マンガン・アルミニウムなどが遊離してしまい、窒素・リン酸などが植物に吸収しにくくなってしまいます。

つまり、PHがアルカリ性でも、酸性が強すぎても栄養として成り立たなくなってしまいます。適正でないと肥料成分として吸収されなくなってしまいます。

成長が悪くなる

PHが適正でないために液肥が吸収されなければ、当然植物の成長も悪くなります。

そして、野菜やフルーツ、ハーブの収穫期から後期になると、液肥の濃度が高くなってきます。すると同時に液肥のpHは下がって行きます。その時、PHが4~5になってしまい、野菜によっては成長がすすみません。

そこで、必要に応じたPH調整が必要になります。

根が傷む

水耕栽培では、根が常に培養液の中につく状態になります。液肥の濃度が濃いと根腐れ、つまり根が傷んでしまいます。

根が傷んでしまうと当然、水も肥料も吸収できませんので、成長することができなくなります。

水耕栽培の時、ちょうど良いのがECが0.5~2.5、PHが5.5~7になります。常に、その数値内になるように、コマメに培養液を調整をしてあげましょう。

分かりやすい!水耕栽培におけるEC値・PHについて解説します!のまとめ

せっかく野菜やハーブ・フルーツを作るなら、良いものを作りたいですね。水耕栽培は、簡単に見えますが色々な環境を整えてあげないと、植物も育たないということです。

そのためにも、植物の根が吸収する培養液の環境を整えてあげましょう。

家庭菜園は最初が肝心です。面倒がらず、はじめにしっかりと勉強をして、美味しい野菜やハーブ・フルーツを作ってみましょう。