刺繍におすすめの生地は?布の特徴や選び方について大紹介!

刺繍は専用の布もありますが、どんな布でも刺繍はできます。

例えば、衣料品のお店では刺繍をしたジャージや革のジャンパー、ジーンズというものも見かけます。

しかし、こういった素材に刺繍をするのは、専門家が持っている業務用ミシンでの機械刺繍がほとんどで、手刺繍では難しくなります。

それでは、手で刺繍するための布にはどんなものがあるのでしょうか。そして、どんな布が刺繍に適しているのでしょうか。刺繍初心者の人は、どんな特徴の布を選ぶと間違いがないのでしょうか。

おすすめの生地や選び方をご紹介してみましょう。

刺繍しやすい布の特徴

刺繍をするためには、まず図案を写すことができて、刺繍針が刺しやすく伸縮が少ないものが最適です。家庭の手刺繍では、革やビニール地、ジャージ生地、タオル地に刺繍をするのは難しくなります。

できれば、表面に凹凸がない平織りや綾織り、布の厚さが厚すぎないものがお勧めです。

図案が写しやすい

刺繍は下絵がないと上手に糸で描くことができません。ツルツルするサテン生地や、凹凸の多いコーデユロイやベルベット、タオル地、毛羽のあるウールなどは図案が写しにくいため、刺繍には向いていません。

柔らかいフリースやフェルト生地も図案を写すのが難しくなります。

ウールやサテンに刺繍をする時は図案を転写せずに、直接チャコペンで描いて刺繍をすることになります。手軽にはできないため上級者向けになります。

また、図案を写すことが難しい布は、裏側に図案を写した接着芯を貼っても刺繍をすることができます。

織りが均等

織りが均等ではない変わり織りや、織りが粗く目が動きやすい薄手のリネンやガーゼは、目を揃えてから刺繍する必要があります。

刺繍をしている時も目が動いて乱れることがありますので、難しい場合は接着芯を裏に貼ってから図案を写し、刺繍をしましょう。

洋服を作る時、水で縮むリネンやガーゼは水通しをしてから使用しますが、刺繍の時は糊がついたままの方がハリがあり、刺繍しやすくなります。

ツイードなど、縦糸と横糸の太さが均等ではない織りも、刺繍が難しい布になります。

折り目が詰まって揃っている

刺繍をする布は、織り目が詰まっていてそろっているものが最適です。平織りの生地は縦糸と横糸を交互に織り上げているため、地の目がまっすぐで、初心者にも刺繍しやすい布です。

平織りの布には、ブロードやシーチング、オーガンジー、モスリン、帆布などがありますが、中でもブロードは織り目が詰まっていて一番刺繍がしやすいおすすめの布になります。

厚さが薄すぎたり厚すぎたりしない

手刺繍の場合、布が厚すぎると一針一針刺すことがとても大変です。

筆者自身、子どもの柔道着の帯に名前を手刺繍をしたことがありましたが、布が厚すぎて終わるころには指にマメのようなタコのような、固い部分ができていました。

ジーンズ生地はここまでは厚くありませんが、こった図案を刺繍するのは簡単ではありません。指が痛くなります。

しかし、薄すぎる布も糸が寄ってしまったり、布が刺繍枠の中で動いてしまうため、そのままで刺繍をするのは難しくなります。

薄い布に刺繍をする時は、裏から接着芯を貼ってハリを持たせると刺繍がしやすくなります。

ツバイガルトという麻の刺繍専用の平織りの布があります。厚みが適切でハリがあり目の粗いものはクロスステッチで使いますが、目の細かい布はフランス刺繍用に使うことができます。

他にも、フランス産のブロードスターといった麻の平織りの刺繍用布があります。刺繍専用の布のため、綿の布よりも良いと、こちらを選ぶ人もいます。

伸縮が少ない など

ジャージ生地やニット地は伸縮性が高く、刺繍をする時に布が刺繍枠の中で動いてしまいます。

そこで、伸縮性が少ない布を選びましょう。ナイロンやポリウレタンが入っている布、ニット地は伸縮性があり刺繍には向いていません。

Tシャツや靴下に刺繍をする時は、布の裏側に水で溶ける接着芯を貼って刺繍をし、終わったら水で接着芯を落とすと、刺繍をするとひと手間をかけて刺繍をして下さい。

刺繍におすすめの生地例

刺繍をするために一番おすすめの生地は綿のブロード生地やシーチング生地です。ブックカバーやレッスンバックなど実用的なものを作る時はおすすめです。

綿のブロード生地は、ある程度の厚みもありしっかりしているため、刺繍の他にもパッチワークなどにも使うなど、汎用性の高い布です。

綿(布目が詰まっている)

綿素材の布でも、平織りのブロード、帆布、タンガリーなど布目が詰まっているものを選びます。

同じ綿素材でもタオル地やニット地もありますが、伸縮する素材は刺繍をするのは難しいです。

また、ガーゼやオーガンジーといった目が粗く薄い生地も難しく手間がかかります。

クレープ織りも、縮みがあり、まっすぐ刺繍を刺すのが難しい生地になりますので、同じ綿素材でも織り方を見て、選択してください。

ツイル(布目が斜め)

和名では綾織り(斜文織り)と言います。縦糸と横糸を交互に通して織るのではなく、2本から3本ずつを1段ずつずらして織りあげた布です。綿の場合はギャバジン、デニム、タンガリー、オックスフォードなどがあります。

ウールの布でもサージなど薄手のものなら比較的刺繍がしやすいかもしれません。

ツイルでもシャークスキンやドースキン、ツイード生地は厚すぎたり、縦糸と横糸のバランスが悪いため、刺繍には向いていません。

比較的手軽に購入することができて、刺繍に使いやすいのはタンガリーやギャバジンになります。

シーチング(太めの糸で平織り、価格が安い)

シーチングは平織りで、比較的布目が詰まっていて安価な布です。枕カバーや布団カバーに使うことが多い布で刺繍にも向いています。

洋裁の仮縫いなどにも使う布で、刺繍初心者の人にも適しています。

布はブロードやタンガリーよりも薄いため、実用向きというより、刺繍作品を額に入れて楽しむ時の布におすすめです。

リネン、ガーゼ(薄い布の場合は薄手の接着芯を挟む) など

リネンの薄手の布やガーゼに刺繍をする時は、薄手の接着芯を裏から貼ったり、間に挟むと針が差しやすくなります。

刺繍の種類別おすすめ生地

目数を数えない刺繍の場合(ハンガリー刺繍、リボン刺繍など)

刺繍をする時には、フランス刺繍やハンガリー刺繍、リボン刺繍など目数を数えない刺繍があります。目数を数えない刺繍は、刺繍専用の布以外でも、平織りの布以外でも刺繍をすることができます。

刺繍専用の生地でなくてもOK(麻、綿など)

刺繍専用の布以外では、綿や麻のようなハリがあるもの、縦糸と横糸がそろっているものなら刺繍しやすいです。布の厚さも適切な厚みがあるものが最適です。

目数を数える刺繍の場合

刺繍糸の目を数えながら刺繍をするクロスステッチ、やハーダンガー、スウェーデン刺繍の場合は、布の目がはっきりと見えるものを使用します。

基本的には刺繍用生地を使う(目が揃っているので)

幾何学模様を刺すときは、一段一目間違えるだけで、不ぞろいな刺繍になってしまいます。

そこで、基本的には刺繍用生地を使います。特にクロスステッチ、スウェーデン刺繍は専用の生地があります。

生地の表面だけをすくって通すスウェーデン刺繍は、専用の刺繍生地以外では、刺繍をすることが難しいです。

クロスステッチの場合(アイーダ、ジャバクロス など)

クロスステッチの場合は、アイーダやジャバクロスといったはっきりと縦糸と横糸が交差している、クロスステッチ専用の布を選びます。

交差といっても平織のように1本ずつ交差したものではなく、アイーダやジャバクロスといって、1cmで5.5目が複数本で交差しています。クロスステッチの布は、綿素材のものと麻素材のものがあります。

交差する糸の数で針を刺す目の大きさが違い、細かいものになると同じクロスステッチでも繊細な絵を刺繍することができます。

針が刺しやすいように、シリコンスプレーをすると刺繍しやすくなります。

ハーダンガー刺繍の場合(コングレス、コーク、ベラーナ など)

ハーダンガー刺繍は、刺した後に間の布を切って横糸を抜いたり、縦糸を抜くことで、格子状の隙間ができます。織り糸を抜いたところをかがってアイロンをかけて仕上げます。

糸を抜くためにきれいに縦糸と横糸がそろっているコングレス、コーク、ベラーナ、ダボサといった専用の生地があります。

刺繍する布の選び方と注意点

刺繍をする布は、できるだけ仕上がりまできれいになる布を選びましょう。

布目が綺麗で詰まっているものを選ぶ

布目がきれいで詰まっているものを選ぶと、地の目がそろっているため、刺繍もしやすくアイロンがけも楽です。

地の目を揃えてカットすることもできます。

安いものは目が詰まっていない可能性があるので注意

100円ショップの布や、生地屋さんの特売コーナーなどにロール巻きで積んである布は、目が粗く字の目がそろっていないことがあります。

目が詰まっていない布の場合、地の目がそろっていないと、同じ平織りでも繊維の織りがゆがんでいることがあります。

刺繍をした後に地の目が変わり、刺繍糸がつってしまったり、緩んでしまうことがあります。そのため、あまり安い布はおすすめできません。

先に地直しをする必要があります。

刺繍用の布でもお店の布の置き方で、生地の地の目は、ずれてきます。刺繍をする前に地の目を揃えてから始めましょう。

布の厚さは適切なものを選ぶ

布の厚さは薄くても厚すぎても、刺繍をする時に手間がかかります。布を購入する時、ネットなどでも購入できますが、厚さは数字では見当がつきにくいです。

実際に触って確認してみるとよい

布のメーカーがはっきりしていて実物を見たことがあるという布なら、おおよその厚さが解りますが、実際に見たことがない布では厚さがよくわからない時があります。

そこで、実際に触って確認してから購入するようにしましょう。

伸び縮みしないものを選ぶ

刺繍をする布は伸び縮みしないものを選びます。

刺繍枠を張る時に布が伸びて、外すと布が縮み刺繍糸が浮いてしまう

刺繍枠を使って布をピンと張る時、布が伸びるものは、後で糸が緩んでしまいます。伸び縮みのない布を選ぶようにしましょう。

どうしてもニット地などに刺繍をする時は、裏から接着芯を貼って、布が伸びないようにしてから刺繍をしましょう。

刺繍におすすめの生地は?布の特徴や選び方について大紹介!のまとめ

刺繍は糸の選択だけでなく、布の選択も大切です。初めから難しい布に挑戦をすると失敗してしまい、刺繍をすることが嫌いになってしまいます。

はじめて刺繍をする人は、刺繍キットを購入したり、刺繍用の布を購入するのが一番簡単です。色々な布に刺繍をする前に、刺繍がしやすい布で練習をして慣れましょう。

刺繍が上達したら、身近なものに刺繍をしたり、好きな布に刺繍をして楽しんでください。