羊毛やフェルト作品の洗濯について

ニードルフェルトは流行っているので、いくつか作品を持っている人もいるでしょう。

もし、お気に入りのニードルフェルトの作品が汚れてしまったら、あなたならどうしますか?手洗いや洗濯機できれいになると思う人もいるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください!そもそも羊毛フェルトは、水洗いができるのでしょうか。毛糸で編んだセーターをうっかり水洗いしてしまったら、小さくなって縮んでしまうように、羊毛フェルトも縮んでしまいます。

大切な作品が、変わり果てた姿になったら悔やんでも悔やみきれません!また、汚れてしまったら、どのようにして汚れを取ればいいのか、今回は羊毛や作品の洗濯についてご紹介しましょう。

羊毛の耐水性

羊毛フェルトは、水に対してはどのような性質なのでしょうか。水に強いのでしょうか、それとも弱いのでしょうか。羊毛自体は水をはじくので、耐水性と言えるかもしれません。

しかし、水の量などによってはそうとは言えない場合があります。

羊毛は少量の水ならはじく性質がある

羊毛には、水をはじく性質がありますが、それは少量の水の場合に限ります。長時間水につけてしまうと、羊毛の繊維の密度によっては大きく縮んでしまうこともあります。

つまり、ふわふわした質感のニードルフェルトの作品ならかなり縮んでしまうということになるでしょう。

多量の水にぬれると縮んでしまう

水をはじく羊毛ですが、多量の水に濡れてしまうと縮んでしまうことがあります。

例えば、水フェルトのように水(石鹸水)を使って作品を作ることもできます。水フェルトは、羊毛が水を含むことで縮む性質を利用して作品作りに活かしています。

フェルトボールやコースターなどのように硬めに作った作品や元々水フェルトで作ったものは、繊維と繊維の間隔が密接なので大きく縮むことはないでしょう。

フェルト化した羊毛の水濡れに対する性質

羊毛フェルトをニードルで刺し固めた作品や水フェルトの作品などは、すでにフェルト化したものです。このようにフェルト化した羊毛フェルトは、水に濡らしたときどのようになる性質なのでしょうか。

羊毛と同様に少量の水をはじく

羊毛フェルトがフェルト化したものも作品前の羊毛フェルトも、どちらも少量の水ならはじくでしょう。しかし、長時間水につけていたり、手で揉みこんだりしてしまうと繊維の密度によっては縮んでしまうことになります。

長時間浸したり水の量が多ければぬれる

少量の水ならはじくはずの羊毛フェルトも、長い時間浸していたり水の量が多かったりすれば濡れてしまうこともあるのです。

羊毛の繊維がからみ、フェルト化が進む

長時間水に浸ることによって、羊毛フェルト同士の繊維が絡み合い、その後フェルト化が進んでしまいます。

フェルトの密度によっては大きく縮む

羊毛フェルトが水によって縮んでしまうかは、羊毛フェルトの密度具合によって大きな差が出ることが考えられます。緩めに刺し固められたニードルフェルトの作品ほど繊維間に隙間ができているので、大きく縮みやすいと言えるでしょう。

高い密度でしっかり固められたフェルトであれば水洗い可能

ニードルフェルトの作品の中でも、水フェルトの作品のよう水を使って仕上げていくものは、しっかりと固められ密度が高いので水洗いをしても問題はないでしょう。

また、硬く刺し固められた羊毛フェルト作品も大丈夫でしょう。

色落ちに注意

ニードルフェルトの色遣いが濃い色の場合は要注意です。濃い色で染色された羊毛は、薄い色より色落ちしやすいです。洗濯をするときは、目立たない箇所を選んで試してみるのがいいでしょう。

また、色落ちを防ぐには、お酢を使うといいでしょう。お酢に含まれるクエン酸が繊維に色を定着させ、色を落ちにくくしてくれます。購入したてのお洗濯前に、水を張った洗面器などにお酢を少し加えて羊毛を付けておくといいでしょう。

うっかり羊毛フェルト作品を洗濯してしまったら?

羊毛フェルトは水に弱いから洗濯しないようにと思っていても、小さなブローチなどの作品なら洋服に付けたまま、うっかり洗濯機にほりこむことがあるかもしれません。そんなときは、一体どうしたらいいのでしょうか。

コースターなど硬いものなら大丈夫

コースターなどのように水を使って絡ませた作品は、水で洗濯しても問題ないでしょう。洗うことによって大きく縮むということはないはずです。

また、コースターに汚れが付着してしまったら、やさしく押し洗いすることできれいになるでしょう。

手洗いがベストですが、どうしても洗濯機で洗いたい場合は、ネットに入れてやさしい流水で10分程度にしておきましょう。ニードルでの刺し固めが足りない場合は、型崩れなどが発生するかもしれません。不安な場合は、手洗いにしておきましょう。

硬いマスコット

ニードルを使って硬く刺し固めた羊毛作品なら、これ以上縮むということも少ないはずです。手洗い後は不要な毛羽立ちをハサミでカットすることで、表面がきれいに整います。

見た目に支障は少ない

硬いマスコットなどの場合なら、大きく縮んでしまうことは少ないので、見た目の支障は少ないと言えるでしょう。

しかし、洗濯機の場合は、強く引っ張られることもあるので、弱い接続部分が取れたりするかもしれません。手洗いの方が安心できるでしょう。

吸収した水分が残りやすいのでしっかり乾かす

羊毛を水で洗った場合、中の方まで水分が言ってしまうこともあるのでしっかりと乾かしましょう。水分が残っているとカビなどの発生の原因になるかもしれません。

乾燥後に毛羽立ちが出たらカット

羊毛の乾燥後に毛羽立ちが気になったら、小さいハサミで丁寧にカットしましょう。カットをしても羊毛の場合はほつれたりしないので安心です。

少々の形の崩れなら羊毛を足して成型

少しの型崩れなら、ニードルを使って整えることができます。膨らみなどが足らないと思うなら、新たに羊毛を足して刺し固めることもできるでしょう。

人形などやわらかめの作品

ニードルフェルトの作品の中には、人形などやわらかめに仕上げているものもあるでしょう。硬い作品なら大丈夫ですが、もし柔らかめの作品を洗濯してしまったらどうなるのでしょうか。

形が崩れ、整形が難しくなる

やわらかい作品の場合、羊毛の繊維間に隙間があるということになります。そのため、作品の形が大きく崩れる可能性があります。繊維の密度具合によっては、成型するのが難しい場合があるでしょう。

水濡れしないように注意

人形などやわらかめの作品は、水に濡れてしまうと元の形に戻らないことがあります。大切な作品なので、水に濡れないように注意する必要があります。

化学繊維はOK

羊毛フェルトとして販売されているものの中には、ポリエステルなどの化学繊維でできているものがあります。これらの羊毛は、洗えるフェルトとして販売されていますので、縮みや色落ちの心配もないでしょう。

汚れが付きやすい作品を作るときには、化学繊維の羊毛がいいかもしれませんね。

洗っても大丈夫なのか?羊毛やフェルト作品の洗濯についてのまとめ

羊毛フェルトや作品の洗濯は、羊毛の性質を知った上で注意して行いましょう。硬く刺し固めた作品や水フェルト、化学繊維使用の作品の場合は、洗濯することができるでしょう。洗濯はできるだけ手洗いでやさしく行う方が、型崩れしないのでおすすめです。

また、濃い色は色写りしやすいので、一部で試してから全体を洗う方がいいでしょう。

洗濯後は、毛羽立ちが気になることもありますが、ハサミでカットするかニードルで刺し固めて整えると落ち着いた毛並みになり、ニードルフェルトの作品を以前のように楽しむことができますよ。