【華道】どの流派が向いている?歴史と特徴を知ってベストな選択を!

お花を習いたいと思った時、すぐに気になるのがどこで習うかということですよね。

華道の流派は池坊から始まりますが、いまでは分派も入れると、たくさんの流派があります。

自分がどのように花を生けたいかによって流派を選ばないと、せっかく習い始めたのに辞めることにもなりかねません。

主だった流派の特徴を押さえて、どういう流派が合っているか見きわめてから体験教室に参加しましょう。

先生との相性は大きいポイントです。この先生なら続けられそう、と思える先生を選ぶことも基準になります。

華道の流派とは?

流派が誕生したのは華道の成立と同時です。室町時代、六角堂の僧侶池坊専慶が生けた花が池坊の始まりで、池坊専慶が池坊の初代家元になります。

家元を中心とした組織

家元が流派のトップになります。家元が生ける花が、その流派のめざす花です。家元が中心になる組織は、他にも茶道や書道、日本舞踊などがあります。

流派は家元と宗家を中心に構成

宗家(そうけ)とは、一門の中心になる家、本家と同じような意味です。

私たちが日常的に使っている本家と違うところは、宗家は流派の中心になる家というところ。日本文化を述べる時に使われる言葉です。

本家はその家の長男が継ぐ場合が多いですが、宗家は長男に限らず流派を継ぐ血縁のある人が継ぎます。

現在、流派は300以上も存在するといわれる

主だった流派の他に分派などもあり、現在、たくさんの流派があります。池坊には他の流派のように流はつきません。池坊流とは言わないので気をつけてくださいね。

華道の家元・宗家とは

家元と宗家があっての華道です。どの家元を師事するかで生ける花が違ってきます。

家元とは

その流派の伝統、流儀を伝承する最高権威を持っている人

家元は、その流派の伝統、流儀を伝承する最高権威を持っている人のことをさし、一般に、血縁による世襲制で受け継がれます。

流派の伝統、流儀を弟子たちに伝えるのが役目で、弟子の技量に応じた免状や資格を与えるのも家元の役目です。

弟子のなかから指導役になる人がでてくると、その人のもとにまた弟子がついて組織として発展していきます。

宗家とは

流派の中心となる家

流派の中心となる家を宗家と呼びます。当主や本家と呼ばれることもあり、また、家元の言い換えとして使われることもあるので覚えておいてください。

家元制度

華道以外にも、茶道、書道、能、日本舞踊などの分野でもとられるスタイル

華道以外にも、茶道、書道、能、日本舞踊などの分野にも家元制度があります。

昔から専門の技能をもった特定の家や一族がいて、仕事を任されて朝廷に奉仕してきました。技能を伝承していくなかで、流派独自の流儀をつくって権威を維持してきたのです。

その中心にあたる人が家元で、免許を段階的に弟子たちに与え、免許皆伝の弟子たちはまた弟子をとって指導します。

家元を頂点に、門弟や弟子といった師弟関係にもとづくものが家元制度にあたります。家元制度は日本独自のものです。

分野によっては「家元」とは呼ばない場合もある

分野によっては「家元」とは呼ばない場合もあって、能などでは家元を宗家と呼ぶのが慣例です。

華道の3大流派

華道の流派はたくさんありますが、主だった流派は3つです。

池坊、草月流、小原流の3つで、これらの流派は日本を代表する3大流派といわれています。

習いたいと思ったら、まずこの3大流派の体験レッスンから受けるというのもひとつのやり方です。

教えてくれる先生が多いのもこれらの流派で、引っ越しして新しく始めたい時でも教室を見つけやすいところがメリットです。

池坊

いまたくさんある流派は、すべて池坊から枝分かれしたものといわれています。華道は池坊から始まっているといっていいでしょう。

池坊の歴史に沿って立花、生花、自由花の3つのスタイルが基本で、カリキュラムも整っていて料金体系も主婦層に続けやすいように設定されています。

草月流

1927年にできたのが草月流。他の流派と比べても断然、新しい流派です。自由で前衛的、花以外のどんなものを取り入れてもいい流派で、チャレンジ精神旺盛な人には向いています。

有名な華道家、假屋崎省吾さんも草月流の出身です。

自由な生け方ができるといっても基本の生け花を習得した後のことで、最初は華道の基本をきちんと学べます。

小原流

小原流の家元である小原雲心は、洋風の住宅に合う「盛花(もりばな)」という新しい形を造りだした人です。生け花には必要な剣山や水盤を使うようになったのも、小原流からといわれています。

尾形光琳によって発展した琳派の絵画に描かれた花を、生け花で表現することもやっていてます。

華道で有名な7流派の歴史と特徴

では、有名な7流派について詳しくご紹介していきましょう。

池坊

歴史

室町時代に六角堂の僧侶、池坊専慶が生けた花が京都で評判になったことから池坊の流派が誕生しました。池坊の初代家元がこの池坊専慶です。

以降、花伝書という理論が作られたり、生け花教育を行ったり、時代とともに変わり発展していきます。

特徴

3つのスタイルが基本です。

「立花(りっか)」「生花(しょうか)」「自由花(じゆうか)」の3つで、立花は室町時代から続くスタイル、生花は江戸時代に成立した軽やかでシンプルなスタイル、自由花は戦後できて型がなく自由なスタイルをさします。

草月流

歴史

1927年にできた新しい流派。初代家元勅使河原蒼風が、形式を重んじる生け花ではなく個性を尊重する生け花を提唱して始まりました。

特徴

型にとらわれることなく、いつでも、どこでも、だれでも、どんな素材を使ってもよく、個性を重んじる流派です。

小原流

歴史

19世紀末、小原雲心が「盛花(もりばな)」という新しい形式の生け花を始めて創流(流派を興す)。生け花の水盤と剣山を使うやり方を最初に始めたのも小原流です。

特徴

口の広い器(水盤)に花材を盛るように花を生ける盛花が一番の特徴です。面の広がりを重視する生け方になります。尾形光琳に代表される琳派絵画の花を生け花で表現するのも特徴です。

龍生派

歴史

明治19年、初代家元吉村華芸(かうん)が創流。戦後、前衛的で自由なスタイルが人気になるなか、一枝一葉の表情をとらえて表現する「植物の貌(かお)」を提唱しました。

2015年からは4代目の吉村華洲が普及に努めています。

特徴

「植物の貌」を基本に、室町時代に成立した「立花」や江戸時代の「生花」を継承した古典華と、自分の感覚に基づいて生けていく自由花の2つがあります。

嵯峨御流

歴史

平安時代、嵯峨天皇が菊を手で折って花瓶に挿された花の姿が「天、地、人」の美しさを備えていたことから始まったといわれています。嵯峨天皇がつくられたということもあって家元制度はありません。

特徴

さまざまな様式があるなか「伝承花」と「心粧華」の2つに分類できます。「伝承花」は嵯峨天皇が口伝や秘伝で伝えてきたことを伝承した花です。「心粧華」は伝承花を発展させた、新しい感覚の生け花です。

未生流

歴史

江戸時代後期に未生斎一甫が創流。伝書に基づいて現在まで伝承されている流派です。

特徴

幾何学的理論に基づいた花形が特徴です。花の形はムダがなく造形的に完成されています。

天地人の考え方を二等辺三角形の中に形として現わしています。これらは「格花」といわれ、昭和初期には「新花」という自由な様式も生まれました。

古流

歴史

江戸時代中期、一志軒今井宗普により創流されました。時代に応じて生花、自由花、応用花、彩流華が生まれました。

特徴

旬の花や葉を使い、高さがある天地人の三才型という技法が特徴です。形としては不等辺三角形のようになります。スタイルとしては、生花、盛花、投入(なげいれ)です。

【華道】どの流派が向いている?歴史と特徴を知ってベストな選択を!のまとめ

華道にはいろいろな流派があることがわかりましたね。

どれが自分に向くのか、最初からはわかりません。

華道は続けることが大切で、そのためには4つのポイントを基準にして選ぶと間違いが少ないと思われます。

  1. 通いやすい場所に教室があること
  2. 続けやすい料金体系であること
  3. 先生と相性が合うこと
  4. 先生の物差しだけではなく自由に生けさせてくれる雰囲気があること

参考にしてください。